かなり早くにF永さんから北海道マラソンの一人伴走を依頼され、ありがたく引き受けました。スープカレー、サッポロビール、ジンギスカン 頭には美味しい物ばかり浮かんできますが、初めての夏マラソン一人伴走 なかなか厳しかったでござる。
準備
夏バテしない
ペースは5:15 体調さえ普通であればなんとかなると思っていました。
十分な準備の時間があったので
よく眠る
食べすぎない
飲み過ぎない
怪我しない
幸い今年の夏は梅雨明けが遅く暑い時期が来るタイミングが遅かったのが助かりました。
走る前(前日)
移動
飛行機に乗る時は刃物は持ち込めない。
いつもの旅に持ち歩いている5cmほどのビクトリノックスのナイフが命取り
持ち込みチェックで引っかかり、捨てるか、預けるかの二者一択
荷物預けの列の長さに一瞬”捨てる”も頭に浮かびましたが、今までの旅の相棒をそんなに簡単に捨てれる訳もありません。F永さんに”ここで待っておいて”とお願いして伊丹空港を走り回りました。
ペットボトルは持ち込めました 。
日頃地べたを這い回る旅しかしていないので、こんな時には注意が必要ですね。
テクニカルミーティング
15分に一本のJRに乗り、結構ギリギリでテクニカルミーティング会場に到着
会場を覗くとまだ椅子を並べ中だったので、時計台の麓で一息入れる。
テクニカルミーティングでは受付、ユニフォームチェック、ルールの確認、二人伴走の段取りなど説明、質疑応答がありました。
今回は東京2020パラリンピック視覚障がいマラソン代表推薦選手選考大会ということもあり、日頃の仲間も明日はライバル。ビリビリとした緊張感を感じました。
晩ごはん
宿に荷物を置いて晩御飯に繰り出す。
フロントのお姉さんに教えてもらった”イエロー”というお店のスープカレーを目指す。
ホテルのすぐ横だったが、並んでいる。 せっかくだからと素直に並ぶ。
カウンターの席に案内されるがオーダーを取りに来ない。
隣のカップルに訊いても、注文取りに来るのかなり遅かったです。ということだったので素直に待つ。 腹が減る、遅すぎる。 ”すいません、注文お願いします。” お兄さん、注文取ることを忘れていた様子です。 ショックでした。
その後もなかなか出てこなかったのですが”ミトコンドリアが増えている”と自らを励まして、F永さんと”厳しい修行ですね”と和やかに会話をして待つ。
やっと出てきたスープカレーは美味しかったです。
ご飯は大盛りを頼んだのですが、私はその後中盛りでお代わりしてお腹いっぱいスープカレーを堪能しました。
スペシャルドリンク準備
腹は満ちたが寝る前にやることはまだまだあります。
F永さんがゼッケン、チップを付けている間、私は大阪から持ってきた空ペットボトル8つにスペシャルドリンクを作っていました。
風呂
ホテルの風呂はバスタブがあるのみ。一瞬シャワーでいいかとも思いましたが、湯を張って浸かりました。やはり温泉や、大きな浴場がある宿がいいですね。
朝ごはんの準備
ホテルの近くに二条市場があったので、そこで海鮮丼、いや、焼き魚定食でも食べようとフロントのお姉さんに訊いていみるも、どうも朝の5時からは開いていない様子。 観光用の市場な感じで開くのも遅かったので、朝起きてから散歩を兼ねて近くのローソンで調達することにして、その日は寝ました。
お休みでござる。
走る前(当日)
朝ごはん
よく寝ました。(いつもですが)
朝の散歩を兼ねてローソンへ買い出し
店を覗いてびっくり。お弁当なし、おにぎり3つしかおいていない。 あげー。
丼とあんかけ焼きそば、バナナ、止めにクリームパンを買って宿で食べる。
走る体制
動線を考えると、走る態勢を整えて出て、スペシャルドリンクを預けてスタート地点に向かうのが最善ということになり、それに向けて動く。
慌てるとろくなことがないので時間に余裕をもって、忘れ物のないように。
移動
前日の移動もすべて歩きで大通公園を中心に位置関係がわかってきた。小雨が降っていることもあり、スペシャルドリンクを預ける札幌グランドホテルまで地下をウロウロ。
巨大な地下空間はランナーばかりでしたが、車を氣にすることもなく快適に目的地に着くことができました。
スペシャルドリンク預け
札幌グランドホテル で私達のエネルギーのもとであるスペシャルドリンクをチェックしてもらいつつ預け、ホテルのロビーで一休み。
後は走るだけです。
攣り予防
と、言いたいところですが、私には一点気がかりなことがあって
私が攣ってしまっては申し訳ない。
可能であれば予防したい。
どうするべか。
コンビニで”塩熱タブレット”を買って、携帯しよう。
スタート地点に向かう前にコンビニに寄って塩熱タブレットを探すも、ない。
コンビニはランナーでいっぱいだ。
とりあえずF永さんにレジの列に並んでもらって、私は代わりになりそうなものを探す。
おお、F永さんレジの前だ、という時に”がりがり梅”を見つけ、手にとってレジへ。
これを4つ、家から持ってきた塩飴を4つ持って走りました。
店を出たら、晩御飯の声をかけていただいたfacebook北海道の友に奇跡的にお会いできて、はじめましてのご挨拶、マラソンの健闘、晩御飯での再会を祈念する。お互い頑張りましょうね。
スタート準備
多くの東京パラリンピックを目指すブラインドランナー、伴走者に混じって、私達も着々と準備を進める。
トイレはどこですか? すぐ裏です。 って、環境にも大変恵まれていて、感謝
スタート
前から3列目位に並び、目の前にはスキーノルディックでの金メダリスト阿部雅司さん、土佐礼子さんがいらっしゃる。F永さんと共に厚かましくも握手してもらいエネルギーを分けていただく。
後ろには速い人が一杯でブラインドランナーが横並びでは邪魔になるだろうとチーム道下の後ろからスタートすることにする。
もっとも、ピストルが鳴ったら、10秒もついていけませんでしたが、・・・。
走っている最中
邪魔にならないように
5:30で入って、5:15イーブンで進むという作戦で、足を進めたが、いかんせんスタートの位置が前すぎるため、鬼のように抜かされる。 これは折返しの24km位まで続きました。本能なのか、抜かれるのが心に苦痛で私としてはなかなか辛かったです。じっと我慢の子でした。
スペシャル受け取り
5km毎にスペシャルドリンクを受け取りながら進みます。
普段であれば私の右手とF永さんの左手で伴走ロープを持つのですが、10km、40km地点は道路の流れの関係で給水所が道の右側にある。
9km過ぎたら持ち替えましょう、という作戦でしたが、9km地点がアンダーパス内でkm表示がなく、10km地点を見つけて慌てて伴走ロープを持ち替えました。
給水地点では手を上げてアピールするとスペシャルドリンクを 手渡しで いただけるのですが、15km地点では私がうまく受け取れずピンチ。
幸いうまい具合に蹴っ飛ばして前に転がったためほとんどスピードを落とすことなく拾うことができました。
F永さんは”これはついている”と感じたそうです。
確かにラッキーでした。
補給
私が受け取ったスペシャルドリンクはF永さんにお渡しし、 F永さん から戻ってきたボトルで私が補給するのは問題ない。 そのボトルを私が保持して、再びランナーに戻すと補給を補助している、ということでルール違反です。
沿道から受け取った氷なども渡したけれど、これはよかったのかな。
ゴールへ
後半になってもペースは衰えず、抜かすランナーの数も増えてきました。
気持ちいい北海道大学を通り抜けて、最後の直線も力を振り絞って駆け抜けました。
10:17
5:21
5:21
5km 5:12 26:13
10:14
5:11
10km 10:19 51:58 25:45
5:35
5:15
5:19
5:10
15km 5:19 1:18:40 26:42
5:35
5:27
5:28
5:28
20km 5:25 1:46:05 27:25
5:29
11:00
25km 11:02 2:13:37 27:32
5:45
5:29
5:36
5:27
30km 5:27 2:41:25 27:48
5:37
10:54
35km 10:31 3:08:29 27:04
5:32
5:13
5:15
5:31
40km 5:35 3:35:38 27:09
Goal 12:14 3:47:52 12:14
走った後
宿まで
東京2020パラリンピック視覚障がいマラソン代表推薦選手選考大会としてはいろいろある様子だったが、状況がわからないので、私達は日陰で着替えて、コンビニでおやつ(北海道限定カツゲンを見つけて思わず買う)を買って、宿に帰る。
シャワーを浴びて、とりあえず完走の報告を上げ、おやつを食べたら、晩御飯に向けて泥のように昼寝をしました。
晩ごはん
晩御飯はすすきの”さっぽろっこ”にて打ち上げ
声をかけていただいて嬉しかったです。
札幌でブラインドランナーの伴走をしている方ともお会いすることができ、サッポロクラシックが大変美味しい晩ごはんでした。
反省会
晩御飯を食べて、ホテルに帰り、F永さんはバタンキュー
私は飲みたらない感じでローソンで追加飲み
私なりにホッとした感じもあって、ゆっくりしていました。
ロビーでは伴走者の方々が、本当の反省会
大会を通して、感じることができることは多々ありますよね。うまく次につなげていきたいと私もいつも思います。
翌日
ダウンジョグ札幌ツアー
翌日はダウンジョグを兼ねて札幌を観光しました。
まとめ
入社した時以来の29年振り2度目の北海道マラソンを満喫してきました。
かなりプレッシャーを感じていたようで帰ってきてからの力の抜け具合がひどくなかなか浮上してきませんでしたが、やっとこさ浮上しつつあります。
私達市民ランナーは東京オリンピックに選手として関わる可能性は本当に少ないですが、東京パラリンピックの伴走者としてなら可能性は少なからずあります。
今回その現場を目の当たりにし、東京パラリンピックにかける情熱を強烈に感じました。
まだ後、2020年2月の別府大分毎日マラソンも東京パラリンピックの選考レースです。ここに向けて多くの方が男女最後の一枠をかけて今もトレーニングを積まれている。
私も僅かではありますが力になれるのであれば、いくらでも協力したい思いはあります。
そのためには私自身も力を上げていく必要がある。
故障せず、いつ声をかけていただいても走れる準備はしておきます。
これからも皆さん、よろしくお願いしますね。